
写真に写るペンのうち、左から2番目がオプティマである。先週に購入した本品を、インクを馴染ませる為にここ一週間にわたり優先的に使い続けてきた。その事を踏まえて本記事では本品のレビューを行うと同時に、写真に写る他の筆記具についても簡単に述べようと思う。
サリサリとした書き心地
オプティマは、使用開始から最初の2~3日は、筆記を続けている中で擦れてインクが出てこなくなる現象が頻発した。しかしそれ以降はインクフローが改善していき、今では何の支障もなくくっきりとした文字を書くことができる。
万年筆なので、特に筆圧をかけずに筆記できる点では共通しているが、 先任のプロフィット21(写真右から2番目)がヌラヌラ筆記できるのに対し、オプティマは適度に紙との間に摩擦を生じている様な感触を受けた。このサリサリした書き具合はまるで鉛筆のようで、これはこれで楽しい。
見た目が良い
そもそも見た目の良さを第一優先事項として選んだのがこのオプティマなのだ。ネットで画像を観た時点で綺麗なのは承知していたが、いざ手元に来て分かった事もある。このアウロロイド樹脂でできたこのマーブル状の青軸、光の当たり具合で微妙に表情が変わるのだ。特に若干暗くなるような時のそれが好きで、途轍もなく深みのある色合いへと変わる。また、クリップのデザインもかなり素敵である。
自分は元々、先端に球が付いている『突然の球』とも言うべきデザインのクリップが余り好きではなかった。しかし、本品のそれは根元から球に至るまでの線が滑らかに描かれていて、連続的で美しく纏まっていた為、いい印象を持てた。しかし、概して本品はデリケートである為、このクリップを服のポケットに挟んで外出する事はこの先ないだろう。
オプティマには様々なカラバリが存在するが、見ての通り自分が選んだのはブルーCTである。軸色を青にするのは外せないとして、トリム・クリップ色には金と銀の2種類があったのだが、自分は迷わず銀の方を選んだ。先任のプロフィット21のカラーリングが、黒と金という如何にも万年筆万年筆したカラーリングである為、単にダブらせたくなかったという点もあるが、この青と銀という組み合わせの方がすんなりと自分には受け入れられた。押しと引きのバランスが良いからだろうか?プロフィット21のカラバリを黒金にしたのも、同様の理由からだ。金で押して黒で引く。オプティマなら、青で押して銀で引く。また金と銀で比べると、主張の度合バランスからみて青色と合うのは後者であるように思えた。色々述べたが、結局これは個人の好みの領域である。兎にも角にもこの万年筆は綺麗である。
見るのも書くのも、気持ちええんじゃ! ᕙ( ‘ω’ )ᕗ
それぞれの役割
さて、オプティマ単体での感想は以上の通りである。ここからは既に手元にある、写真に映っている他3つの各筆記具の役回りに対して述べる。
先任の万年筆としてロールペンケースに入っていたプロフィット21だが、これは自宅でアイディア等をノートに書き留める為に昨年末に購入した万年筆である。ボールペンの様に滑らずに、かつ21金の柔らかい書き心地でくっきりと文字を書けるのが良い。またスタンダードな万年筆として堅実に立ち回ってもらう以上、上記にも述べた通り黒と金の見た目はとてもお誂え向きと言える。
また写真の一番右に写るのは、LAMY社サファリシリーズのローラーボールである。機能美の極致ともいえるデザインであるが、元々はこれも万年筆として購入する予定だった。しかし既にあるプロフィット21と役割が競合してしまう上、実用に耐えるボールペンが手元になかった事から、これを購入した。複写伝票や公的書類など、何となく万年筆で書くのが憚られたり、ある程度の筆圧を要求するものを書く時は大体これを使っている。
対して写真の一番左に写るのは、PILOTのドクターグリップシリーズのシャープペンである。いつ頃購入したのかはよく覚えていないが、アルファゲルの黄ばみ具合から相当前ではないかと思う。文字を書く用途としてはあまり使わなくなったが、ラフに図画を描いたりする時は活躍している。
そしてオプティマであるが、やはりプロフィット21と用途が重なってしまう所があるものの、極細で文字をかける万年筆はこれだけである(というより、本品の為にサファリを見送ってまで極細の座席を取っておいた)為、細かい記号や数式を主に書いたりする時は、本品を多用する事になりそうである。また外見が素敵である為、気分を高揚させたい時もこちらを使う。ただずっと見てるとくどみが増してくるのも事実なので、普段の筆記具としての役割は定期的にプロフィット21とローテーションしていく。
まとめと、足が何かに沈むような感覚
以上が、各筆記具の役割である。それにしても、手元の万年筆はどちらもペン先が金で出来ているため、これらは筆圧を必要とするお絵描きには使えない。ボールペンでは滑りがちだし、ラフではない絵の清書に使えるペンは何かないだろうか?
この目的の為につけペンやガラスペンを買うのは何となく大仰な感じもする。一方、ステンレス製ニブの万年筆なら、この問題はカバーできるのではないか?そう思い、既に万年筆の所有欲が満たされたはずの自分は、いつの間にかステンレスニブ製品の事を調べ始めていた。
高級性を伴った物はお腹一杯なので、デザインはある程度チープでも構わないし、安価であればある程良い。その中でセカンダリとして絵画用に使い潰せる様な物はないだろうか?
ほう、カクノ、プレピーか。ふーむ・・・