2022年1月頃から段々とBF2042のプレイ頻度が減り、行き場をなくしたノーパットさながら自らが進むべき戦場を求めてフラ付いていた最中ちらほら目に入ったのが本タイトルである。マインクラフトに慣れ親しんでいたとはいえ、最初は明らかにコレ2022年のグラフィックじゃないだろと思いながらも、物は試しという事でテストプレイしてみたのが丁度去年の2月後半であった。
確かに大人数でプレイできる上に銃の種類・破壊表現も豊富で、また銃の挙動にもリアリティを感じられた為チープなグラフィックは大して気にならなかったのだが、当時は度々プレイ中にカクついていた記憶がある。またこの時は野良VCという文化に慣れておらず、自分の声は勿論相手の声も聞こえないように設定していた。だがこの野良VCを聞こえない様にする事が非常に勿体ない行為であるのに気づくのはもう少し後である。
カクつく不具合はそのうち治るだろう(※実際7月プレイ時点で治っていた)と思いつつ次回テストプレイ開催日を何となく気にする生活がここから始まったのだが、当時はまだDiscordでBattlebitコミュニティに入っておらず、開催情報を知る為にSteamを偶に調べる程度であった。その為中々サーバー開放情報が入って来ず、また参加する予定でいた4月のテスト中止の影響もあり、色々あって次にプレイできる様になったのが7月あたりであった。この頃になると何となく土曜日の夜にサーバーが解放されるというパターンも掴めてきて、またTwitterでの検索でも動向を把握するようになっていた。
その最中で他のBattlebitプレイヤーの動画も度々見ており、野良VCが聞けるとこんなにも雰囲気が面白くなるのか!と感激した為、7月のプレイテスト以降はデフォルトでVCをオンにする様にしたのである。
大人数の愛嬌あるローポリ兵士が紡ぎだす試合開始前のワチャワチャ感。戦闘そっちのけで音楽に合わせてリーンやジャンプではしゃいでる所を敵に奇襲されて全滅する味方達。野良VCから発される感謝の声、迫真の演技、Fワード、Bing Chilling、大音量の音楽、阿鼻叫喚・・・。既に冒頭で述べたゲーム内容とこのおバカな雰囲気が奇跡の化学反応を引き起こし、改めて自分はBattlebitの虜となってしまった。
かつてBF4にて隠し武器であるファントムを手に入れる為、特定マップに存在するドッグタグを探していた時の頃が思い出される。あの時は敵味方関係なしに名も知らぬ者達とチャットでやり取りしていて、その場でワイワイじゃれていた事が途轍もなく楽しかった。またBFHでも、少人数海外サーバーで遊んでいたら参加者同士で思わぬ国際交流が出来た事もあった。
この一期一会のコミュニティから生まれるお祭り感の思い出は長らくコールドスリープ状態にあったのだが、それをBattlebitは数年の時を経て叩き起こしてきたのである。本作はしばし『絶対に笑ってはいけないFPS』と化した。
とは言いながらもこのBattlebit、リアリティが伴っているのは銃やオブジェクトの挙動だけでなくプレイヤーの体力もである。少なくとも体感上は明らかにBFよりTTKが短い為、あのゲームよりも更に立ち回りに気を付けないと瞬く間に倒されてしまう。そして127人vs127人の対戦の時はいくらマップサイズが広くなるとはいえ敵に捕捉される頻度も上がる為、ゲーム性はよりハードコアになる(但し64人vs64人またはそれ以下の規模の対戦モードもある)。
Battlebitには上記の様なゲーム性やローポリグラフィック他様々な点でBFと異なる部分がいくつか存在する為、完全にはBFの代替とはならない。しかしそれでも大人数でワチャワチャお祭り気分でシューティングを楽しめるという根本的に大事な要素があるので本作とは今後も長い付き合いとなりそうである。
バトロワでもなくヒーローでもなく、名もなき戦場の一兵士として広大な戦場を泥臭く駆け、その中で爽快感や癒しを求めるべく、間近となった早期アクセスを只々待ちながら今日もプレイテストに挑む。
