オプティマを洗浄した

2020年3月15日日曜日

万年筆

アウロラの限定万年筆『88(オタントット) ジョーヴェ』を注文した事は以前に書いた。その時点から納期が今月末以降になる事は知っていたので、今も唯々待ち続けるしかないのだが、兎も角会社の所在地であるイタリアの状況が心配である。現時点ではその事に伴う影響を窺わせる知らせは入っていないものの、ぼんやりと不安を抱えている。

それはそうと、現在普段使いとして使用している万年筆は、『プロフィット21』と『オプティマ』と『88 マルス』の3つである。このうちプロフィット21は、大体半年毎に洗浄していた気がするのだが、オプティマとマルスはこれまで一度も洗浄した事が無かった。数日おきに使用していた事もあって、まだ洗わなくても良いだろうと先延ばしにしていたら、段々とインクの出が渋くなり始めた。そして最近、双方に吸わせていたインクが切れかけてきたので、これを機に洗浄を行う事を決めた。そして先日、オプティマ側の方が切れた為、実際にそれを行った。

紙コップに水を汲み、ペン先をそれに付けて尻軸を回し、水を吸わせて吐かせる所作を繰り返してゆく。最初はすぐに水がインク色のブルーブラックに濃く染まるので、頻繁に水を交換する。そうしているうちに、段々水も染まらなくなっていくのだが、代わりに出てきた固形のインクの滓がよく目立つようになる。何度軸の開閉を繰り返しても、なかなか滓が尽きない。この有様を見て、頻繁に使ってさえいれば洗浄などしなくてもよいという考えが如何に誤りであるかを思い知らされた。

そうこうしている内に1時間半が経過し、ようやく滓も出にくくなったので、軸内の水を吐き出して乾燥させることにした。オプティマの軸内が乾ききるには2~3日以上かかる事は購入時に聞いていたので、取り合えずそれから2日程待った。

改めてオプティマのインク窓を見た所、まだ水が残っていた。それは想定内だったのだが、尻軸を回してリザーブタンクを下ろした時、水がジワリと青く滲んだ。先日洗い終えた直後はこうはならなかったので、まだ軸内に溶け残っているインクがあったのだ。それで先程改めて洗浄を行った。

オプティマの洗浄は、やっている内容はプロフィット21と大体同じなのに、こちら側は中々骨の折れる作業となった。軸内の複雑な構造に起因するのか、それともより高価な物を取り扱っている緊張感がそうさせるのか・・・。恐らくマルスの方も同様の状況になると考えられる為、そちらについては、水が染まらなくなる段階まで洗浄したらペン先及び軸内を一旦水で浸し、一晩おいた後で洗浄を再開する方式にしようと思っている。

斯様に万年筆は手入れに時間も手間も掛かって面倒である。だがそれ故に愛着も尽きない。