バウハウス展に行ってきました、等

2020年8月23日日曜日

DIY 展示会など 万年筆

万年筆ケース用の追加台やイラスト制作に徹する余り記事の更新を恐らく初めて2週間近くサボった気がするのだが、その甲斐あって追加台の概形は出来上がってきた。

しかしいざそれをケースに設置してみると、その手作り感が何とも際立ってしまい、既存のケースや万年筆の雰囲気と調和しないのだ。作るのは時間が掛かったが、これは正直使いたくない気がした。もっと洗練させたシンプルな見た目にしたいのだが、はてどうしようか・・・と悩んでいた。

そんな中、何の気なしに都内のイベント情報を眺めていると、丁度東京ステーションギャラリーで『開校100年 きたれ、バウハウス ―造形教育の基礎―』と題した展示会が開かれている事を知り、まさに今造形行為をしている身としては是非行ってみたいと思い、先日足を運んだ。

自分がバウハウスの名を知ったのは万年筆の世界に足を突っ込んでからであり、実際現在、バウハウスの影響を受けたラミーの万年筆であるサファリを所有している。他、関連して以前読んだデザイン関連の本にもバウハウスの説明がされており、こうしたプロダクトデザインの源泉とは一体何なのかという興味は未だにあり続けた。

完全予約制であっても、会場にはある程度の人がいた。展示の流れとしては、バウハウスのカリキュラムに沿う様に、始めに様々なジャンルの基本的な表現に関する内容から始まり、次は家具や織物等のより専門的な内容にフォーカスした各工房に関する内容であり、その後にカリキュラムの頂点と据えられている『建築』に関する内容となっていた。それ以降は、バウハウスに留学した日本人に関する展示等がされていた。

以前読んだデザイン関連の本の事を思い返しつつ一通り観て回ったのだが、バウハウスがそれまでの伝統的な美術アカデミーとは打って変わった表現活動を志していたのは展示内容からもよく理解できたし、実際プロダクトデザインに関しては兎に角合理主義に全力でコミットしようとしていたのがよく伝わってきた。

出口にはバウハウスにてデザインされた椅子があり、座っても良いとの説明が為されていた。自分も座ってみたい気持ちは正直あったのだが、既に多くの人がそうしていた事と現在の情勢を鑑み、それは見送った。

そうして帰途についたのだが、やはり現在作っている万年筆収納用の追加台はもっと洗練させなければならないという思いがとても強くなった。万年筆の魅力をより引き立てる為に、黒子は黒子らしくシンプルな風貌を出来るだけ保っていなければならないし、また万年筆を支える仕組みも同様にそうでなければならない・・・。